顔が全体的に黄色や茶褐色っぽくくすんでいる…。
もしかしたらそれ糖化かもしれません。糖化はお肌への老化現象を始め、骨粗しょう症やアルツハイマーなどの病気を引き起こすリスクもあります。
糖化が老化を引き起こす仕組みと対策についてまとめてみました。
さっと読むための目次
糖化とは?
ご飯茶碗に白米をよそって放置すると、カピカピになって黄色っぽくお米が変色してしまいますよね。
実はこれ、糖化が起こっているからなんです。
糖化は、たんぱく質と糖が過熱されて結びつく現象のことで、終末糖化産物・AGEs(Advanced Glycation End Products)という物質が体の中で作られ、それが蓄積することによって起こります。
お米が黄色く変色するのと同じようなことが体の中で起こっているということです。
体を老化させるAGEs!出来る原因は?
「糖化は老化」という言葉があるくらい、糖化は人の体を老けさせる原因です。
人の体はどのように糖化してしまうのでしょうか?
食べ物によるAGEs蓄積
ホットケーキをのきつね色の美味しそうな焼き目や、お肉のジューシーな焼き目・・・。
食べ物を美味しくしてくれるこのような変化も、実は糖とたんぱく質が結びつく糖化によって起こっているものです。
最近では糖質制限ダイエットもよく耳にしますし、糖の過剰摂取が体によくないことは広まりつつあります。
糖化した食べ物を大量摂取することで体に蓄積するAGEsは、約6~7%ほどといわれています。
体内で作られるAGEs
ご飯を食べた後は血糖値があがり、その糖から体に必要なエネルギーが作られます。
なので、糖分を摂ること自体は必要なことだし、食後血糖値が上がるのも当然のことです。
問題は高血糖の状態が続くケース
高血糖の状態が続けば続くほどAGEsが体の中に蓄積されていくリスクが高まります。
だらだらとお菓子を食べ続けたり、清涼飲料水などを飲み続けたりすると血糖値が下がらず高血糖が続く状態となります。
糖化がもたらすデメリット
では、糖化の原因物質AGEsが体に蓄積されるとどんなデメリットがあるのでしょうか?
- アルツハイマー病
- 脳梗塞
- 白内障
- 骨粗しょう症
- ガン
- 心筋梗塞
- 関節症
- 動脈硬化
- 見た目の老化
など様々な病気へのリスクが生まれます。
人の体の15%はたんぱく質で出来ており、骨や血管にも含まれます。
骨にAGEsが蓄積すると骨粗しょう症のリスクに、血管に蓄積することで動脈硬化のリスクに、そして脳に溜まることで認知症のリスクに・・・。
このような病気との因果関係もどんどん研究が進められています。
このブログはアンチエイジングのブログですので、やはり一番気になるのは「見た目の老化」について。この部分をもう少し掘り下げて解説したいと思います。
糖化が引き起こす見た目の老化
AGEsが肌に及ぼす特徴として以下のものがあります。
- コラーゲンに橋を架けえるように蓄積するため、コラーゲンを硬くしたり肌の弾力を減らす
- コラーゲンが硬くなる→シワ・たるみの原因
- 真皮や角層部分を黄色や茶褐色に変色させる
- お肌のキメの喪失
お肌の弾力やプルプルを生み出しているものはコラーゲンです。コラーゲンはたんぱく質なので糖化するリスクは高いという訳です。
40代50代で美白化粧品を使ってもなかなかくすみに効果が出ない、というのはもしかすると真皮部分の糖化が関係しているかもしれません。
2015年に「皮膚AGEs値は見た目年齢と相関する」という論文が発表されました。糖化が老け顔を引き起こすということは今や常識となりつつあります。
今までは老化の原因として、光老化(紫外線による老化)が最も大きな老化現象とされてきました。
ですが、先日アンチエイジングのイベントに参加した時に糖化に関するセミナーがすごく多かったんですよね。今後糖化に関する注目がさらに上がっていきそうだと感じました。
糖化を防ぐには?
ではどうすれば、糖化リスクを減らせるのでしょうか。
糖化の原因が糖なら糖分を摂らなきゃいい、というのは極端すぎる考えです。
第一、ご飯などの炭水化物にも糖は含まれますし、糖はエネルギーを作る上でも重要なものです。
「糖=悪」なのではなく、高血糖の状態が続くことがよくない、という点を誤解ないように覚えておいてくださいね。
では、高血糖の状態を防ぐために出来ることとは何でしょうか?
抗糖化する食べ物と食べ方
糖化を防ぐためには「何を食べるか」より「どう食べるか」がとても重要です。
普段の生活から簡単に取り入れられることばかりですので、是非実践してみてください。
野菜や副菜から食べる
普段の食事で野菜を先に食べるだけで血糖値の上昇を抑えることができます。
ご飯を先に食べると食後に血糖値が急上昇しているのが分かりますが、野菜を先に食べた場合の上昇は緩やかです。
また、野菜がなくてもお肉やお魚などの副菜を先に食べることでも血糖の上昇が穏やかになります。
この順番で食べるのがおすすめ。
でも、食事をおいしく食べるにはご飯とおかずと交互に食べたいですよね!
副菜と炭水化物を一緒に食べた場合の実験で面白いデータを見つけました。

引用:株式会社林原
うどんだけを食べた場合と、温泉卵やサラダうどんにした場合の血糖の上昇を比較したグラフです。
このデータから、副菜をいっぺんに食べなくても、食事の中でバランスよく食べることで血糖の上昇が抑えられることが分かります!
おにぎりだけとかパンだけ、といった食べ方をしないで、何かおかずと食べるのが大切です!
牛丼と白ご飯の比較でも牛丼の方が血糖の上昇が穏やかになったデータがあるそうです。
食後に動く
血糖値が最も上がるのは食後1時間。
その上がった血糖値を元に戻すために食後軽く動くことが大切です。
運動レベルのことをしなくてもOK。食器を洗ったり、階段を上ったり、軽くウォーキングするだけでも大きく違います。
抗糖化する食べ物
糖化を防ぐ成分で注目されているのがノビレチンという成分です。
シークヮーサーなどの柑橘類に含まれるフラボノイドの一種で、血糖値の上昇を抑えて糖化を防ぎます。
また、ハーブの一種であるカモミールにも糖化を進みにくくする働きがあるそうです。
抗糖化スキンケア
スキンケアよりは食事や運動習慣で糖化対策を行っていく方が効果的。
ですが、すでに糖化してしまったお肌、なんとか改善したいですよね!
それに、お肌は真皮も角層も糖化することが分かっていますが、年齢に比例して真皮部分の糖化が進む一方で、角層の糖化は年齢とは関係ないことが分かっています。
つまり、10代でも20代でも角層の糖化リスクはある、ということです。
スキンケアで糖化対策をするなら、やはりポーラのBAです。
化粧品業界の中では糖化研究のパイオニア的存在ですし、角層が糖化するというのを突き止めたのもポーラです。
- YACエキス・・・真皮部分の糖化対策に
- レンゲソウエキス・・・角層部分の糖化対策に
それぞれ有効成分を独自開発して、BAに配合しています。
これらの高い技術は化粧品のオリンピックといわれるIFCSSで発表されています。
2009年の発売以降90万個も売れているヒット商品とのことで、数々の女性誌でもベストコスメを受賞していますよね。
私も1週間のトライアルセットを使いましたが、コレはスゴイ!とその人気に納得しました。
1週間使って肌が変わるというものではないのですが、高級感のある香りや、洗顔のむっちりとした濃密な泡、スキンケア後に味わうしっとりとした使い心地はとてもいい!
とてもいいのですが、ひとつだけ問題があるとしたらそれはお値段…。全部アイテムをそろえると10万くらい掛かります。
なので、最初はエイジングケアの入門編、BAレッドシリーズを試してみるのもいいと思います。私もレッドから使い始めました。
最近肌がくすんでる、よどんでいる、ハリがなくなったという方は、アンチエイジングの新たな概念「糖化」も意識してみてはいかがでしょうか。